ブレインライティングでたくさんの情報を出したあとには、それらを整理する必要があります。ここで登場するのが情報編集です。編集工学研究所の松岡正剛氏は、情報編集の型(情報のつなげ方)として5つの「編集思考素」を提示しています。
中でも三位一体の型は、情報を整理して伝えるのに非常に有効です。複雑な概念は、3つの要素で代表させることにより相手に短時間に伝えることができます。
例えば、現在の仮想通貨の課題をあげるとします。列挙していけば大小無数にでてきますが、それらをまとめてたとえば、(1)過度な投機性、(2)インフラストラクチャーの不備、(3)取引の不透明性、など3つに代表させると、ずいぶん伝わりやすくなります。
こうした3つの要素に代表させる例は、三権分立、相撲の三役、近江商人の三方良し、3C分析、神話における三神(アマテラス、スサノオ、ツクヨミ)など、枚挙に暇がありません。中沢新一氏は、世界を動かしている原理としてこの三位一体を取り上げているほどです。

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よくベンチャーの起業家がトレーニングするものに、エレベーターピッチというものがあります。これはエレベーターに乗り合わせた投資家に、階に到着するまでの30秒という短い時間にプレゼンをする場面を想定したことから名付けられました。無数のベンチャーがしのぎを削る時代ですから、一社あたりに与えられた時間はほんのわずかです。30秒という短い時間でどれだけの注目を集められるかが重要となってくるのです。
そのとき、30秒で伝えられるのが、まさに3つ程度の要素。10個もつめこんでも記憶に残りません。言いたいことがたくさんあるなかで、ずばり3つに代表させることで、インパクト強く相手に伝えることができるのです。
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