どうしても捨てられない紙の書類があります。たとえば契約書や決算書類などはその典型です。法的に保管が義務付けられているものは、押し出したところで廃棄はできません。そうした書類も、実はクラウドで仮想的に保管することができます。それがミニクラなどに代表されるクラウドストレージサービスです。
使い方はいたってかんたんで、専用の段ボール箱を注文してそこに書類などを入れ、送り返すだけです。必要なときには、取り出す手続きを取ると数日で手元に届きます。毎月の保管料は200円からかかっていきますが、書類を保管するために大きなオフィスに引っ越すことを考えれば、断然お得です。
私の会社ブルームコンセプトの書類だけでなく、個人の決算書類や、個人の著作権管理のための会社の書類なども保管しています。家が狭くなって引っ越しを考えるくらいであれば、月200円の保管料は安いものです。
ミニクラのようなサービスを「単なる保管サービスでしょ」という人もいますが、そうではありません。「クラウドで仮想的に保管する」と書きましたが、この「仮想」という考え方は非常に重要です。ブラウザで管理画面を見ているときに、もちろん書類自体はどこかの倉庫に物理的に保管されているのですが、「仮想的に」クラウド上に存在しているようにみえる。どこにあるのかわからないけれども、そこでクリックをするとすぐに取り出せる。実態として整理されていなくても、仮想的に整理されているように見えていれば安心なのです。
逆にいえば、保管ができたとしてもすぐに取り出せない場所に置かれていて、手に入れるのに時間がかかるようだと、それはいい整理だとはいえません。クラウドサービスのいいところは、物理的な制約を感じさせないところにあるのです。