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二項対立で整理して理解する

専門的な内容になればなるほど、そしてその内容を知れば知るほど、アウトプットすることが難しくなります。なぜなら、専門的な内容になればなるほど、そう簡単には話せなくなってしまうのです。

そういうときに二項対立させて理解するとよいでしょう。たとえば経営戦略の世界では、外部環境を分析して、儲かりやすい自社の地位を確立しようとするポジショニング派と、外部環境よりも自社の資源といった内部資源で競争優位を築こうとするケイパビリティ派という二学派があり、覇権を争っていました。この両端の二者を理解しておくと、わかりやすい。

哲学の世界でも、17世紀にはイギリスを中心とした経験主義と大陸の合理主義というふたつが対比して存在していました。イギリス経験論では、人は経験を通じて概念を獲得するとされ、一方の大陸合理主義では、生まれつき理性を持っていて演繹的に世界を理解するのだとしました。そして、18世紀カントによって総合が行われたと言われています。

このふたつの説明は、専門家からすれば噴飯もので、そんな単純ではない。解像度が低すぎる。世界中の色を寒色と暖色の二色に二分するような暴挙です。しかし、まずはこのふたつの見分けが大雑把にでもつかなければ、そこから先の理解に進めないわけです。

そしてこの二項対立がよいのは、そのふたつが両極端であればあるほど、世の中のさまざまな概念がそのふたつからの位置によって理解できるという点です。ポジショニング70%、ケイパビリティ30%というような把握が可能になるのです。そして、二点透視法のように、世界が立体的に見えてくるのです。

 

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