50%で提出する。仕事のスピードが上がり、精度も高まる以外に、もうひとつ利点があります。アイデアがやってきやすくなるのです。
ブログの記事であれば、最初の数行を書いて、そこで放置しています。そうするとところどころで、ブログ記事の続きを思いつく。企画書も同様です。やりかけで放置しておくことで、電車に乗って移動しているときや、トイレに行くとき、寝ている間なんかでも、「こういうページを加えればいい」「あのページはこの表現の方がよさそうだ」といったアイデアがやってくるのです。
逆に、完全に仕上げて終わらせてしまった企画書については、頭もスッキリしてしまって、残念ながらアイデアは浮かんでこない。
だから、仕事はやってきたときにまずちょっとだけ手をつけ、そして、やりかけで放置する。そうして頭の中にモヤモヤを残す。
そうするとどんどん改善案が降ってくる。
ツァイガルニク効果を活用する
こうしたやりかけの仕事が頭の中に残って思い出しやすくなるという現象はツァイガルニク効果と呼ばれています。完成させてしまうと、完成させなければという緊張感から解き放たれて、頭の中からすっかり消えてしまう。もっと改善の余地があったとしても、「終わったもの」として処理されてしまうのです。
ただし、これはこうしたアイデアを加えてブラッシュアップする余地のあるものに限ります。経費精算のような単純業務を放置しておくと、そのことが気になって他の仕事への集中力が削がれてしまいます。そうした仕事は、さっさと完了させることが重要です。