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「自分へのアポ」を入れよ

新卒で入社した広告代理店時代は、本当に鍛えられました。複数のプロジェクトが同時進行している中、さまざまな仕事がどんどん降ってきて、まるでテトリスをやっているような感覚で、業務を処理していく。少しでも手順を間違えるとタスクが積み上がってしまい、大変なことになってしまう。今振り返ると、仕事を詰め込んでも焦ることなく処理できているのは、この当時の経験が大きかったと思います。

スケジュール管理も、実はその当時に原型ができあがりました。まだスマートフォンがなかった時代に、PalmやソニーのCLIEといったパーソナルデータアシスタント(PDA)を使ってスケジュール管理していました。紙のスケジュール帳では書き込めないような細かなスケジュールを入れて、管理していたのです。なかでも重要なアイデアが「自分へのアポ」でした。

広告代理店での打ち合わせは長時間にわたります。その時間を丸々拘束されてしまうと、業務が滞ってしまいます。打ち合わせが終わった後に膨大に残ったタスクに、呆然とすることもしばしばでした。タスクこそ、事前にしっかりと計画しなければ、という思いを強くしました。

そこで、他人とのアポイントメントではなく、自分自身の作業に対する時間、すなわち「自分へのアポ」というかたちでスケジュールを埋めていくようにしたのです。それまでは、会議やクライアントへの訪問などの予定がないところは空欄にしていたのですが、それだとうっかり油断してしまう。

そうならないよう、タスクが降ってきたときにはその処理にかかる時間を計算して、スケジュールに「自分へのアポ」を入れて予定を立ててしまいます。会議用資料作成に1時間、企画書作成であれば2時間、月末の経費精算には30分といった具合です。そうすると、タスクの量が時間の長さとして可視化され、今自分がどれくらい忙しい状況なのかを把握できるし、その膨大なタスクも問題なく処理できるということが想定できます。

時間的余裕と優先順位を見える化する

あるときまでは、ToDoリストでタスクを管理していたのですが、一行でかけるタスクごとに、実は必要となる時間が異なります。なくなったボールペンの注文も、企画書の作成も、同じ一行です。タスクの数だけを数えてみても、それがどれくらいの時間がかかるものなのかは、まったく予想がつかない。これではストレスです。

また、優先順位が見えないのも問題です。タスクをいつまでにやるべきなのか把握できないので、「先にやるべきことをやり残しているのではないか」という漠然とした不安に苛まれます。複数のプロジェクトのタスクが進んでいると、余計にこの優先順位が見えづらくなります。Aプロジェクトのタスク1とBプロジェクトのタスク2の優先順位は、すぐにはわかりません。これもまた、ストレスの原因です。

このふたつのストレスも、タスクを「自分へのアポ」としてスケジュールに入れることによって解決する。時間が見える化されてどれくらい余裕があるのかまでも把握できるし、いつやるべきかという優先順位も明確になります。

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