浅田真央選手の復帰のニュースを受けて、こんな記事が載っていました。
この記事の中で振付師のジェフリー・バトルがこんなコメントをしています。
「必ずしも結果に固執しない。前向きで、自分の演技の方が重要なんだ。今のフィギュア界にないもの。真央の復帰はすごくいい」。羽生結弦らの振付師で08年世界王者のジェフリー・バトル(カナダ)は話す。
プロとして結果にこだわるべきだという話もある一方で、このように結果に固執しない態度もすばらしいと賞賛される。さてどっちなんでしょう。
中学生の頃、将棋をちょっとやっていました。ちょうど羽生善治さんがプロとして活躍していた頃で、すごい勝率で勝ち上がっていたときでした。ある雑誌に棋士の人たちの座右の銘が載っていたのですが、多くの棋士が「人事を尽くして天命を待つ」という言葉を選んでいたのが印象に残っています。
結果を自分でコントロールできる世界もありますが、スケートや将棋といった競争相手のいる競技では、自分の力だけではどうにもならないことが多々あります。そうしたとき、結果に固執しても決して結果にはつながりません。勝利という結果をKPIにしても、勝利にはつながらないのです。(そもそもゴールをKPI設定するのはナンセンスですが、そういう話はそこかしこで聞きますよね。)
そこで必要なのが、勝利につながるような別のKPIを設定して、勝利するかどうかはわからないけれどそのKPIを達成するように努力を続ける、というスタンスです。営業活動で言えば、訪問数や説明する時間などをKPI設定するわけです。振り返ってみると、結果ばかりを見て、こうした途中のプロセスにおけるKPIをいい加減に取り扱っている人も多そうです。