先日、「クリエイティブシンキング」の授業を行いました。学生の反応もとてもよく、いい授業内容になりました。運用上、いくつか変更点もありました。
1st Weekend
1日目/1st day 即興力 Business Improvisation
即興性を使ったアイデア発想のプロセスを学びます。思考の枠組みとしての「スキーマ」を豊かにし、コ ンテキストを発見していくための構想力を学びます。ビジネスインプロビゼーションを学び、アウトプット手法としてのプライベートライティングを実践します。
☆スキーマやコンテキスト思考から即興性の話しに行き、ビジネスインプロビゼーションを実施しました。インプロは、エイトカウント、私あなた、サンキューゲーム、Yes, And、社長ゲーム、シェアードストーリーという一連の流れ。ここでイノベーションを生み出すために必要な守破離のプロセスを紹介しました。
ここで時間切れ。プライベートライティングは翌日に持ち越しです。
2日目/2nd day ビジュアライゼーション Visualization
アイデアを可視化することによって発想を広げる手法について学びます。ワールドカフェによる会議手法などを学びます。
☆2日目の最初は、ビジネスインプロビゼーションを再び。Yes, Andからシェアードストーリーまでを行って、ストーリーを共有することの重要性を再確認しました。その後、プライベートライティング。プライベートライティングについて詳しくはこちら。
プライベートライティングのテーマは、学生たちにその場で出してもらい、自分の気になっていることについて書いてもらいました。普段、文章を書き慣れていない人も、頭のなかのストッパーを外してスラスラ書いてもらったところ、いつもなら書けないような分量の文章が書けました。これには、学生本人も驚いてました。
午後はビジュアライゼーションのワーク。これが意外と難しい感じでした。図解するというのは、やっぱりかなり高度な編集的思考が働いていて、そう簡単にできるものじゃないなと実感しました。次回はもう少し段階的に図解上達のプロセスを追っていく必要があると思いました。
逆に言えば、今回の授業でこの部分については、改良の余地があるし、もっと幅広いコンテンツ開発が可能だという手応えを感じたのでした。
2nd Weekend
3日目/3rd day 編集工学 Editorial Engineering
情報を編集するための編集工学のアプローチについて学びます。情報編集の手法である5つの編集思考素などを学びます。
週をまたいで三日目の授業。ここでは松岡正剛さんから直伝の編集工学について、特に編集思考素をもとにワーク。一種合成についてはすでに初日にやっていたので、ここでは二点分岐、三間連結、三位一体、二軸四方のワークを実施。
このワークをやりながら、もしかしたらビジュアライゼーションのワークをこのあとに持ってくるのもいいのかもしれないと感じましたね。ビジュアライゼーションするときに、脳の中では自然と、情報のつながりを操作する編集が起こっている。その編集思考に自覚的でないと、なかなかビジュアライゼーションできない。
特に、コミュニケーションのためのビジュアライゼーションは、編集思考が不可欠。プライベートライティングのビジュアル版である頭のなかのアウトプットとしてのビジュアライゼーションと、人に伝えるためのビジュアライゼーションは、分けて考えないといけないようです。
4日目/4th day コンセプト構築 Concept Making
上記のスキル、思考法を使って、コンセプトを構築します。
☆そして最終日、ここでアクションラーニングによる「質問会議」を行ったのですが、これが大きなインパクトを残しました。質問しかしてはいけない会議。課題をもっている課題提示者が、チームメンバーからの質問に応え続けるという簡単なプロセスなのですが、チームメンバーのチームワークも生まれて、また思ってもみない解決の糸口が見つかったりと、非常に好評でした。途中には、傾聴のためのトレーニングも取り入れながら、実施しました。
※この授業は、来年始まる都心型コースのパイロット授業として実施されました。