一年の予測をするのは結構難しい。例えば、国際紛争がどうなるだろうかという予測も、ちょっとした事件やできごとによってコロコロと展開が変わる。経済でも、消費税増税の影響について、そうでもないかもしれないし、大きなダメージになるかもしれないし、その結果をみてみなくては正確な予測などはできない。
その一年という期間をもう少し長くして、三年にしてみたらどうだろうか。三年になれば、そうしたひとつひとつのできごとの影響が少し弱くなる。五年であれば、さらに。一〇年ともなれば、これは長期的なトレンドをみることになるので、ずいぶんと予測しやすくなるだろう。
つまり、一年の予測というのは、個々の出来事に影響を受けやすく、正確な予測が期待されてしまうがゆえに、必ずといっていいほど外れてしまう。それをもう少し長めに取れば、個々の出来事の影響が少なくなり、大雑把な予測しかできないので、逆にずいぶん予測しやすくなるのだ。
ということで、正月に一年の抱負をすることも重要だけど、三年や五年くらいの流れや展望をイメージすることも大切なんじゃないかと思うんですよね。
そういった展望は、普段のせわしない生活の中では、なかなか見ることができない。なので、この正月のゆったりとした時間の中で、想像をふくらませていくといいんじゃないかな。