コマツは、顧客にとってなくてはならない存在になる、というテーマのもと、顧客との関係構築にフォーカスをしている。その一方で、その顧客との関係から得られた稼働情報というリソースを活用して、需要予測やカイゼン活動を行っている。
ビジネスモデルキャンバスで表現するとこのようになる。
コマツ(KOMTRAX) : [easel] ビジネスモデル・キャンバス ジェネレーター
どのビジネスモデルにおいても、継続的な優位性構築が課題になる。他社がキャッチアップしてきても、 その先に進んでいける〈仕組み〉をもつことが重要なのである。
コマツにおいてはそれが、長期的関係という顧客との関係を起点とした稼働情報の活用にある。コマツはカイゼン活動や、販売の需要予測などに活用し、販売機会ロスを最小限に抑えてきた。
しかしそれも万能ではない。先の記事(コマツの下方修正をもたらしたサイエンス思考の課題 - LIFEHACK STREET 小山龍介ブログ)で指摘した問題というのは、この仕組みの限界を示すものでもあった。
機材の購入が一巡し、景気の後退時期に入ると、買い控えが起こるという問題。これをどのようにビジネスモデル上において解決していくのか。ビジネスモデル改善というのは、対症療法ではなく、本質的な体質改善のようなアプローチになる。