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LIFEHACK STREET 小山龍介ブログ

小山龍介公式ブログ

顧客セグメントは、顧客の置かれている〈状況〉をベースに設定する

ビジネスモデルキャンバスを描くとき、顧客セグメントについて、どのくらい細かいセグメントにすればよいのか、という質問を受けることがある。これはケースバイケースで、ビジネスの全体像を捉えるのであればおおざっぱでも構わないし、独自の価値提案を構築しようとしているときには、かなり詳細に描くことになる。

しかし一方で、いわゆるペルソナのような具体的な顧客像を描いても、 ビジネスモデル構築においてはやや持て余す感じが出てしまう。たとえば、ライフスタイルや価値観、趣味嗜好にもとづいて、詳細に価値提案やチャネル、関係性を設計してもいいのだけれども、それならサービスデザインの視点でデザインしたほうがよほどうまくいきそうだ。セグメントを特定する必要はあるけれども、キャンバスの目的があくまでビジネスモデルの構築にある以上は、あまり顧客像を詳細にしすぎても、あまり意味がない。

一方で、顧客セグメントに描かれる顧客の置かれている状況=コンテキストについては、かなり詳細に描いても問題はない。たとえば同じコーヒーを買うにしても、出勤前の目覚ましにコーヒーを買うというシチュエーションと、買い物で疲れた体を休める意味でのコーヒーとは、自ずと価値提案も異なるし、顧客との関係やチャネルも変化するだろう。

30代の男性なのか、40代の男性なのかを、細かく分類していく作業に対して、こうした状況の設定は、ビジネスが成立するそれなりに大きな(つまり細かくなり過ぎない)セグメントを設定することが可能であり、かつ価値提案デザインにも生きてくる。クリステンセン教授の「なぜそれを〈雇う〉のか?」というジョブを問う質問が、ここで効果を発揮する。顧客のライフスタイルや価値観も大切だが、それ以上に、顧客の置かれている状況が重要になってくるのである。

あわせて、価値提案についてはいつも、「(他の選択肢に比べた時)なぜその製品・サービスを選ぶのか、その理由」を書くように言っている。「なぜそれを〈雇う〉のか?」という質問は、顧客セグメントの設定と、価値提案のデザインの両面に影響してくる。

 

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